【山梨】新築住宅でエアコンの暖房が効かない本当の理由とは?室外機移動に潜むリスク

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新築の家にエアコンをつけたばかりなのに、全然暖房が効かないんです
そんなご相談を受けたのは、寒さが本格的になり始めた12月のことでした。

実は、こうしたトラブルは新築住宅において決して珍しくありません。
施工に問題があったのではないかと不安になる気持ちも、よくわかります。

ですが今回のケースでは、点検を進めるうちに“明確な原因”が浮かび上がってきました。
それは、工事完了後に行われた「外構工事」で室外機が動かされていたこと。
その結果、配管がズレて冷媒ガスが漏れ、暖房が効かなくなっていたのです。

つまり、新築時の後工程がトラブルの引き金になっていたというわけです。
しかも、これは「気をつけていれば防げた」トラブルでもありました。

この記事では、実際の現場で私が経験したトラブルをもとに、
・なぜ新築住宅でこうした問題が起きやすいのか
・どうすれば未然に防げるのか
について、わかりやすく解説していきます。

あなたのご自宅でも同じことが起きないように、ぜひ最後まで読んでみてください。

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新築なのに「暖房が効かない」?その意外な原因とは

「取り付けたばかりなのに、なぜ暖房が効かないのか」
この違和感は、お客様だけでなく施工した側の私にとっても同じでした。
施工当時のことを思い返しても、配管や電源、設置位置などに問題はなく、丁寧に仕上げたという自負がありました。

しかし、現地で実際に確認してみると、そこには“新築ならでは”の落とし穴が隠れていたのです。

点検で明らかになった“オイル漏れ”の痕跡

まず異変に気づいたのは、室外機のカバーを開けたときでした。
3方弁の下部に、はっきりとオイルのにじみが見えたのです。
この「オイル漏れ」は、冷媒ガスが漏れている明確なサインです。

冷媒は、エアコンの「血液」のような役割を果たします。
これが不足すると、いくら室内機を動かしても熱を運ぶことができず、暖房が効かなくなるのです。

また今回の点検では、まず配管を外さずに現状を維持したまま、真空ポンプを使って配管内の空気を抜きました。
その後、窒素を充填して配管に圧力をかけ、漏れがないかを確認します。
さらに、漏れ確認スプレーを使って接続部やバルブ周辺にスプレーを吹きかけたところ、3方弁の下部で泡が膨らむ様子が確認され、漏れ箇所が特定できたのです。

外構工事による室外機の移動が原因

では、なぜガスが漏れたのか。
その理由は、室外機が「後から動かされていた」ことにありました。

新築の住宅では、建物の引き渡し後に外構工事を行うケースが少なくありません。
今回も同様で、当初は地面に仮置きしていた室外機を、工事後に上へ持ち上げた形跡がありました。

問題は、その“持ち上げ方”です。

私は工事時に、
・無理に引きずらないこと
・2人がかりで持ち上げること
・片側だけを持ち上げないこと
をしっかりお伝えしていました。

しかし、実際にはその注意が守られず、配管の接続部がズレてしまった可能性が高いと判断しました。

ガス漏れ修理は、意外と大がかりな作業です

「冷媒ガスが抜けているなら、ガスを足せば終わりでしょ?」
そう思われるかもしれません。ですが、実際はそんなに単純な話ではありません。

冷媒ガスの漏れ修理には、専門的な手順と高度な技術が求められます。
そして、それなりの時間と費用も必要になるのです。

修理の流れと必要な手間

今回のケースでも、以下のような作業が必要になりました。

・配管のフレア(接続端)を作り直す
・真空引き作業をやり直す
・エアコンごとに定められた規定量の冷媒ガスを再充填する

どれも省略できない、大切な工程です。

特に真空引きは、配管内の空気や湿気を完全に取り除くために行います。
ここを雑に済ませてしまうと、エアコン内部が錆びたり、効きが悪くなる原因になってしまいます。

つまり、「ガス漏れ=ちょっとした修理」というイメージは危険です。
実際には、再施工に近い手間がかかる大がかりな作業だということを知っておいてください。

似たようなケースは意外と多い

実を言うと、今回のような事例は初めてではありません。
新築の現場では、後から外構工事やカーポート設置などが入り、室外機が動かされる場面がよくあります。

そしてそのたびに、知らず知らずのうちに配管がズレ、数ヶ月後に「冷えない」「暖まらない」といったトラブルが発生するのです。

こうした事例は、「珍しいケース」ではなく、業界ではよくある話です。

設備トラブルを防ぐために、知っておいてほしいこと

今回の件であらためて感じたのは、「ちょっと動かしただけ」が、意外と大きなトラブルにつながるということです。
特にエアコンの室外機まわりは、見た目以上に繊細な構造になっています。

ですから、新築時やその後の外構工事では、以下のような意識を持っていただくことがとても大切です。

室外機は軽く扱わない

室外機は、ただの箱ではありません。
内部にはガスが循環し、外部との接続部(配管)も非常にデリケートです。

たとえば、片側だけを持ち上げたり、無理に引きずると、配管に余計な負荷がかかります。
これが原因でガス漏れや故障が発生するケースは少なくありません。

私たち業者側も、将来的な移動を見越して配管に余裕を持たせたり、固定の仕方を工夫していますが、それでも乱暴な取り扱いには耐えられないこともあります。

業者に任せきりにしない意識

「設備のことは業者に任せれば安心」と思われがちですが、設置後に室外機を動かすのはお客様や別業者であることがほとんどです。

その際、「どこまで触っていいか分からなかった」「知らなかった」という理由でトラブルになるのは、本当にもったいないことです。

もし室外機まわりで気になることがあれば、必ず事前に確認してください。
「これは動かして大丈夫ですか?」という一言が、トラブルを防ぐ一番の方法です。

まとめ

新築住宅におけるエアコンのトラブルは、設置時の問題だけでなく、**その後の「動かし方」や「扱い方」**にも大きく左右されます。
特に室外機は、後から行われる外構工事や設備工事の影響を受けやすく、安易な移動が故障の原因になることも少なくありません。

今回のケースでは、冷媒ガスの漏れという形でトラブルが表面化しましたが、これは「ちょっと動かしただけ」で起きる、ごく身近なリスクです。

私たち施工業者は、できる限り再発防止のための説明や配慮を行っています。
しかし、設置後の扱いまで完全に把握することはできません。

だからこそ、**設備を守る最後の砦は「使う人の意識」**だと思っています。

新築時にエアコンを取り付ける方は、ぜひ「このあと室外機を動かす可能性があるか?」を一度考えてみてください。
そして、必要があれば必ず事前に相談していただく。
それが、後から起こるかもしれないトラブルを防ぐ、何より確実な方法です。

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