【実際にあった話】エアコンの「ガス抜き」を理由にした高額請求にご注意ください

今回は、実際にヤザキ電気のお客様の現場であった、ちょっと気になる話をご紹介します。
ご依頼いただいたのは、エアコンの取り外し工事でした。
いつものように取り外し前のポンプダウンを行うため、エアコンに連成計を取り付けて冷媒の圧力を確認したところ、
なんと、ガスの圧力がほぼゼロ。
そこでお客様に、
「このエアコン、最近まで使えていましたか?」
と確認すると、
「前日まで普通に使えていました」
とのこと。
これはちょっとおかしいな、と思いました。
ヤザキ電気が伺う前に別の業者が来ていた
詳しくお話を聞いてみると、ヤザキ電気が伺う前に、別の業者を呼んでいたことが分かりました。
その業者は、もともと格安でエアコンの取り外しをするという話で来たそうです。
ところが現場でエアコンを確認したあと、
「ガス抜きが必要になる」
といった説明があり、当初聞いていなかった追加費用の話になったとのことでした。
お客様は不審に思い、その業者には工事をお願いせず、最終的にヤザキ電気へご依頼くださいました。
そして私が現場で確認したところ、先ほどのとおり冷媒の圧力がほぼ無い状態でした。
もちろん、私はその業者が作業しているところを見たわけではありません。
そのため、
「その業者が意図的にガスを抜いた」
と断定することはできません。
ただ、
前日まで使用できていたエアコンが、翌日の取り外し時には冷媒圧力がほぼ無い状態だった。
これは、現場でエアコン工事をしている私からすると、かなり違和感のある状況でした。
そもそもエアコンの「ガス抜き」って何?
ここで少し、エアコンの冷媒ガスについて説明します。
家庭用エアコンの中には、R32やR410Aなどの冷媒が入っています。
エアコンを取り外す際には、通常、この冷媒をそのまま外へ放出するのではなく、
室内機や配管にある冷媒を室外機の中へ戻してから配管を取り外します。
この作業を、
「ポンプダウン」
といいます。
日本冷凍空調工業会でも、家庭用エアコンを移設・廃棄する際には、ポンプダウンを行って室外機へ冷媒を回収してから配管を取り外すよう案内しています。
つまり、
「ガスを外へ抜いて捨てる」のが通常の取り外し作業ではありません。
むしろ冷媒をできるだけ大気中へ放出しないように作業することが大切です。
「ガス抜き代が別に必要」と言われたら?
ここは誤解しないでいただきたいのですが、
ガスに関係する追加料金が発生したからといって、すべて悪質業者というわけではありません。
例えば、
- エアコンが故障していてポンプダウン運転ができない
- 配管や機器が破損している
- 何らかの理由で通常の方法では冷媒を回収できない
といった場合には、通常とは違う作業が必要になることがあります。
日本冷凍空調工業会も、ポンプダウンができない場合には、残った冷媒を冷媒回収機で回収するよう案内しています。
ただし、
普通に使えている家庭用エアコンを通常の方法で取り外すだけなのに、現場へ来てから突然「ガス抜き代として数万円必要です」と言われた場合は、一度確認した方がいいでしょう。
その場で決めなくても大丈夫です
エアコン工事は専門用語が多いため、
「ガスが入っています」
「ガスを抜かなければいけません」
「このままでは取り外せません」
などと言われると、
「専門業者が言っているのだから、そういうものなのかな?」
と思ってしまう方も多いと思います。
でも、分からなければ遠慮なく聞いてください。
「何のために必要な作業ですか?」
「最初の見積もりには含まれていないんですか?」
「なぜ追加料金が必要なんですか?」
きちんとした業者であれば、作業内容と料金が必要な理由を説明できるはずです。
説明がよく分からなかったり、その場で契約や支払いを急かされたりした場合には、すぐに決めず、別の業者に聞いてみるのも一つの方法です。
家庭用エアコンは家電リサイクル法の対象です
もう一つ、今回の記事で知っておいていただきたいことがあります。
家庭用エアコンは、家電リサイクル法の対象製品です。
家庭用エアコンについては、フロン排出抑制法の第一種特定製品として処理するのではなく、家電リサイクル法の仕組みの中で、メーカーが廃棄されたエアコンから冷媒フロンを回収・処理します。
そのため、取り外す際にはポンプダウンを行い、冷媒を室外機の中へ回収した状態で取り外すことが基本になります。
処分する場合は、
購入した販売店や買い替えをする販売店へ引き取りを依頼したり、家電リサイクル券を利用して指定引取場所へ持ち込んだりする方法があります。
リサイクル料金はメーカーなどによって異なりますので、一律の金額ではありません。
安さだけで業者を決める前に
もちろん、安く工事をしている業者さんが悪いという話ではありません。
企業努力で料金を抑えながら、きちんと施工している業者さんもたくさんいます。
ただ、
「とにかく安い金額でお客様を呼んで、現場へ行ってから追加料金を積み上げる」
というやり方には注意した方がいいと思います。
特にエアコン工事は、お客様からすると作業内容が見えにくい仕事です。
だからこそ、最初の金額だけではなく、
「何をどこまでやって、その金額なのか」
を確認してから依頼することが大切です。
今回の現場を見て思ったこと
今回、私が一番気になったのは、
「前日まで使えていた」というお客様の話と、実際に確認したエアコンの状態が合わなかったことです。
何が起きたのかを断定することはできません。
ただ、実際に現場へ行ってエアコンを確認した立場として、
「これはちょっとおかしいな」
と思ったのは事実です。
同じようなトラブルに遭う方が少しでも減ればと思い、今回記事にしました。
エアコンの取り外しや処分を依頼した際に、
「ガス抜き代が必要と言われたけど、本当なの?」
「見積もりになかった追加料金を言われた」
「この工事内容は普通なの?」
など、分からないことがありましたら、ヤザキ電気までお気軽にご相談ください。
山梨県甲斐市・甲府市周辺で、エアコンの取り外し・取り付け・処分についてのご相談も承っています。
専門用語でよく分からないまま工事をお願いするのではなく、
分からないことは、工事をする前に確認する。
それだけでも、こうしたトラブルを防ぐことにつながると思います。
この記事のポイント
- エアコン取り外し時には通常「ポンプダウン」を行う
- ポンプダウンとは、冷媒を外へ捨てる作業ではなく室外機へ戻す作業
- 故障などで通常のポンプダウンができない場合には、別の冷媒回収作業が必要になることがある
- 家庭用エアコンは家電リサイクル法の対象
- 現場で突然、高額な「ガス抜き料金」を提示された場合は内容を確認する
- 説明に納得できなければ、その場ですぐに決める必要はない
- エアコン工事は「最初の金額」だけでなく「何が含まれているか」を確認することが大切
エアコン工事・取り外し・処分について分からないことがありましたら、ヤザキ電気までお気軽にお問い合わせください。


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